先日、日テレ『ZIP』にて訪日外国人観光客が1500万人を超えたことに関連し、外国人観光客のSNS投稿について、そして昨日はテレ朝『モーニングバード』で箱根と日光の紅葉の外国人観光客についてピックアップしていた。

『ZIP』では
外国人による京都の魅力を紹介するfacebookページ『Kyoto Fan』は320万いいね!(取材時)を獲得(現在は376万いいね!)しているとのこと。
在住外国人の目線で紹介する視点でやその写真のセンスが海外のツーリスト達に共感・影響を与えてさらに観光客を呼び寄せるという。

また観光客自身によるSNSへの投稿も影響があることを紹介。
“日本人にとって当たり前な事”が外国人観光客にとっては珍しい物、興味深いものに見えている日常の写真が多くSNSに投稿されて、それを見た人が「行きたい!」という欲求に影響していると報じていた。(←ソーシャルメディアによる意識変容はマーケティング業界ではずっと言われていた)

外国人観光客にインタビューして紹介されていた例は

日本の自動販売機→壊れていないのが珍しい

デパートの地下→10時のオープン時に行ったら並んで出迎えてくれた

またTwitter社の協力により、どんな単語がつぶやかれているのか?なども調査紹介していた。
単語で一番多いのは“SHIBUYA”で、中でも“CROSSING”(スクランブル交差点)、“NIGHT”(眠らない街)などが多いそうだ。

そして昨日の『モーニングバード』では箱根、日光の紅葉シーズンに外国人観光客が殺到しているとピックアップ。

箱根と言えば蔵王に続いて火山噴火警報が発令され、一時は観光客の姿が消えたところ。
しかし昨日の放送では、お土産屋が並ぶ通りには大勢の外国人観光客が歩いている様子が映し出されていた。
やはり箱根も日光も訪れた外国人観光客のSNS投稿などによる口コミでまた他の外国人観光客を呼び込んでいるのだ。

一方、蔵王温泉はどうだろう?
火山噴火警報発令中は地元の人間で応援しよう!とSNSで発信して多くの賛同者が蔵王温泉を訪れてくれた。
もちろん団体客のキャンセル分を取り戻すには程遠い雀の涙程度でしかないだろうが、久しぶりに行った人も感動して帰って来て投稿してくれていた。

最近の様子について観光協会、女将の会々長に話をきいたところ、今シーズンの紅葉期は例年並みに観光客が訪れているという。
しかし、TVで紹介された箱根や日光に比べたら圧倒的に外国人の姿は少ない。(1組だけアジア圏の観光客を見かけたが…)

そんな中、RedBullのサイトでこんな嬉しいトピックが上がっていた。

世界で最も美しいスキーリゾート ベスト9

これに日本で唯一、蔵王温泉スキー場が選ばれているのだ。
その文章には「素晴らしいパウダースノーや温泉などが楽しめる蔵王温泉は、日本国内最高のスキー体験ができる。」とまで書かれている。
実に素晴らしい!!

日本の観光地で日本人客以外の外国人観光客のインバウンド対策をしないのは、もはや時代遅れどころかスタートラインにすら立っていないと言えるだろう。

外国人観光客が日本の観光地に求めるものに「公衆無線LAN=Wi-Fi環境」の整備がよく挙げられている。

蔵王温泉のホテルや旅館などではだいぶ整備されてはいるものの、ロビーでは使えるが、客室にまでは至らないところが多いようだ。
しかし施設のWi-Fiは一歩外に出てしまうと使えないのがほとんど。
実際に山交バスターミナル内にもWi-Fiは有るのだが、屋外にある案内板の前になるとイマイチ電波が弱い。
さらにGoogle MAPなどの地図アプリやレコメンドサイトを見ながら歩くには日本の移動通信網に接続しなければならない。
施設内については施設毎の設備投資の問題になる為その環境はまちまちになってしまうわけだが、蔵王温泉全体でカバー出来る環境は作れないものなのだろうか?

以前ITProにこんな記事があった。

東京ドーム53個分、モナコ公国より広い野外無線LANをどうやって作る?

facebookに蔵王温泉に導入できないものか?と投稿したところ
物理的に蔵王は硫黄泉のガスの影響で機器が腐食しやすいのと耐寒対策も必要とのことで、機器の選択を慎重にしなければならないとのアドバイスをいただいた。

ただ、実際はdocomoにしろau,softbankともにアンテナを挙げているしロープウェイやリフトの支柱があるのだから新たな景観を阻害するアンテナ設置の必要もないし、不可能ではないと思うのですが…

各携帯電話キャリアでは外国人向けの公衆無線LANを提供している模様。

docomo:docomo Wi-Fi for visitor(有料)

au:TRAVEL JAPAN Wi-Fi(無料)

SoftBank:FREE Wi-Fi PASSPORT(無料)

ただし、いずれも周辺の店舗等に設置しているルーターを活用する仕様のようで山の中などの自然の中では使えないようだ。
ただ、auでは期間限定で富士山で無償Wi-Fiを提供するという企画があったようです。

富士山で訪日外国人向け無償Wi-Fiを提供!

こういうの、全国にもドンドン普及してって欲しいです。
山形県や山形市の観光政策の部署や蔵王温泉のみなさんが、本気になって声を上げ続けていかなければいつまで経っても「誰がやるの?お金は誰が出すの?」の体質から抜け出せないと思います。
是非、力を合わせて「蔵王温泉は通信環境も日本一だ!」と世界に発信できるようになって欲しいものです。

そもそも外国人観光客の方がこういったサービスを使うにあたり、各キャリアがどこでどのぐらいの速度を出せるのか?(施設内の固定回線で使っているルーターは除いて)が気になるところですが、実は3つのキャリアの速度を19カ所で調べてきました。
(写真はイメージです)
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それは別スレッドで紹介します。